更新日:2023/07/26
地域密着型の介護予防サービス
自治体が主体となって提供する
地域密着型の介護予防サービスは、要支援1~2の高齢者を対象としています。住み慣れた環境で生活を継続できるよう、地域の特性に応じて柔軟にサービスを提供します。この介護予防サービスは、2006年に行われた介護保険法の改正に伴い、新たに設立されました。事業者の指定や監督は自治体が主体となって行います。そのため、地域密着型の介護予防サービスを利用できるのは、該当の自治体に住んでいる被保険者に限られます。また、サービスを提供する施設は地域住民と交流できる場所に立地しています。一般的な介護予防サービスと同様に、ケアマネジャーに相談して介護予防サービス計画書を作成した上で、その内容に沿ったサービスを提供します。
月額包括報酬の形式を採用しているものが多く、柔軟にサービスを提供できる点が大きな特徴です。顔なじみの職員による介護を受けられるため、安心感があります。なお、被保険者からの要望によって、自治体が必要であると判断した場合は、例外的に他の地域に所在する事業所のサービスも受けられます。
介護予防小規模多機能型居宅介護
日帰りの通所サービスがメインですが、利用者の状態や要望に応じて訪問や短期入所など、他の形式を組み合わせながら日常生活のサポートや機能訓練を行います。具体的には、食事や入浴の介助、掃除、洗濯、調理、健康管理などを実施します。また、日常生活におけるアドバイスを行うこともあります。
介護予防認知症対応型サービス
介護予防認知症対応型サービスは、「介護予防認知症対応型通所介護」と「介護予防認知症対応型共同生活介護」の2つに分けられます。どちらも、認知症を発症している高齢者を対象としたサービスです。
介護予防認知症対応型通所介護は、デイサービスにおいて軽度の認知症を患っている高齢者に対し、日常生活の支援や介助、健康管理、リハビリテーションなどを行います。一方、介護予防認知症対応型共同生活介護は、5~9人の高齢者が共同生活をする住居型サービスです。少人数で共同生活を送りながら、食事や入浴の介助、リハビリテーションなどを実施します。利用者同士で助け合いながら、アットホームな雰囲気で落ち着いた環境の中、日常生活を送れるといったメリットがあります。こちらに関しては、要支援2の高齢者のみが対象となります。
以上が、地域密着型の介護予防サービスです。利用者の状態や要望に応じて柔軟に対応できるだけでなく、近隣住民と交流できる機会も多いため、1人で孤立することなく日々の生活を送れます。